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今、日本の茶農家が熱い!!~前編~ ジャパンティーフェスティバル2022

1.ジャパンティーフェスティバル2022

現在、日本が空前のお茶ブーム!!であったと皆様はご存知ですか!?また、11月1日が『紅茶の日』であることをご存知ですか?2022年10月29日と30日の2日間、東京浅草では『ジャパン・ティーフェスティバル2022』というイベントが開催されました。筆者も訪れてみたのですが、チケットは両日共完売!!しかも、余裕を持って到着したつもりなのに長蛇の列が出来ていて、『最後尾』の看板を持っているスタッフがいたほどです。入場すると、マイカップを持って様々なお茶のブースに向かい、ティーテイスティングが出来るようになっています。会場で出会った美味しい茶園やお茶をご紹介しつつ、国産のお茶の人気の秘密に迫り、レポートします。ジャパンティーフェスティバル2022 https://teafes.net/jtf2022/jtf2022.html

 

tea cup with tea leaves

 

2.日本産の高級紅茶が注目されている

紅茶というと皆様、思い出されるのがアフターヌーンティーの国、ハロッズやフォートナム&メイソンのある国、イギリスかと思います。続いて思い出される国は、マリアージュフレールやフォションというブランドが有名なフランス、そしてダージリン、アッサム、ニルギリティーで有名なインド、そしてセイロンで有名なスリランカなどではないでしょうか?その概念が覆るような素晴らしい日本産の紅茶が誕生して、今、世界中から注目を浴びています。

 

3.世界を相手に勝負へと出た日本の「和紅茶」

皆さんは、インドのダージリンティーに100g18000円以上の価格がついている茶葉があることをご存知でしたか?私は初めてこちらの紅茶の存在とその価格を知った時に思わず椅子から転げ落ちるか、動揺して眼球が飛び出そうになる程に驚きました。「なんじゃこの価格は!?さすが、マハラジャの国インド!!」と思ったものです。しかし、その高級ダージリン紅茶を上回る勢いで美味しい国産の「和紅茶」と呼ばれている日本製の紅茶が続々誕生して国内外の紅茶のコンペで世界一を獲得しているのです。

 

4. プレミアムティーコンテストで5つ星受賞の和紅茶

茨城県の吉田農園のIZUMI 1st premium 2022とIZUMI 1st flowermoon2022は「プレミアムティーコンテスト2022」の和紅茶部門で5つ星を獲得しました。4つ星と3つ星を獲得したお茶を含めると133品の中から6冠を獲得したことになります。更にはパリで開催されたJAPANESE TEA SELECTION PARISでは同賞を獲得しています。オリンピックに例えると銅メダルですね!その和紅茶の4品をテイスティングするとどれも繊細に異なるのです。少し中国茶のようであったり、花が開いたような味であったり、香ばしかったり甘かったりと和紅茶がこれから世界的にブレイクする無限の可能性を肌で感じました。

吉田茶園 https://www.yoshida-chaen.com

 

5.イギリスの品評会で世界一を獲得した和紅茶

ロンドンで開催された英国紅茶学会主催の世界中から約300種類の茶葉が集まり、厳正なる審査にかけられる『THE LEAFIES 2022』に熊本県のお茶のカジハラさんが最高峰の賞を受賞しました。また、同じく熊本県の岩永製茶園さんは世界で最もユニークで創造性に富む茶園に贈られる賞を受賞、また宮崎県の五ヶ瀬緑製茶は「八朔の花紅茶 はなえみ」で金賞を受賞と日本の茶農園さんが和紅茶で快挙を達成しました。その国産の美味しい紅茶を生み出すものの正体とは一体何でしょうか!?

THE LEAFIES https://www.ukteaacademy.co.uk/the-leafies/

お茶のカジハラ http://www.kajihara-chachacha.com

 

6.1877年にインドから日本に輸入された紅茶の樹

日本では、かつて生糸と茶が輸出された時代に旧幕臣の多田元吉翁が静岡の丸子に広大な茶農園を開園しました。その努力を認められた多田元吉翁は明治政府の役人に抜擢され、明治8~10年まで中国、インドから紅茶の技術を日本に持ち帰ったのでした。現在、丸子紅茶を作られている静岡の生産者さんの村松二六さんの紅茶は多田元吉翁がインドから種子を持ち帰った茶樹を移植し、紅茶作りを開始し、アレルギーへの効能も期待される紅富貴を独自製法で「丸子紅茶」とし、土地に根付かせました。最高級ダージリンと和紅茶の合間を行く繊細な旨味が特徴です。その奥行きのある味わいは多くの方におすすめです。

丸子紅茶 https://www.marikotea.com/domestictea.html

 

7.国内初!!国産の中国茶『東方美人』

お茶で有名なのは中国4000年の歴史を持つ中国。台湾の凍頂烏龍茶や高山茶が90年代に一世を風靡し、日本でも中国茶専門店が流行り、雑誌では中国茶の特集が組まれた時期があったのを覚えている昭和~平成世代の方はいらっしゃるかもしれません。その中でも台湾の『東方美人』という品の良い香りの福建省で育った『白毫銀針』(はくごうぎんしんちゃ)という乾燥させた銀色の針のような色と形状の産毛に覆われたお茶は高級なものとして知られています。その『東方美人』を静岡県の木花茶寮が初めて国産で製作。その特徴は国産の控え目さと台湾の中国茶華やかさの微妙な合間を縫う薫り高くて繊細な風味です。

木花茶寮 https://konohanatea.com

 

紅茶を皮切りに中国茶や半発酵茶、発酵茶まで絶大な盛り上がりを見せる現在のお茶業界。代表的とも言えるイベント『ジャパンティーフェスティバル2022』の熱気と日本茶のバラエティーに圧倒され、沢山の刺激を受けて帰ってきました。この美味しい日本のお茶をもっともっと沢山の人々に飲んで頂き、これから来日される訪日外国人の人々に魅力を自らの経験を交えて沢山伝えて頂けたら嬉しく思います。まだまだ沢山美味しい、おすすめしたくなるお茶があったので、続きは後編でご紹介したいと思います。

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