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【事件簿】別の意味でのコロナ禍

「コロナ禍」の意味をネットで調べてみましたところ、「新型コロナウイルスが招いた災難や危機的状況を指し…」ということらしいです。
私も別の意味での「コロナ禍」になってしまったお話です。

これは先日のお話ですが、私の会社の事業を一部外部企業の方に委託するということがあり、でいつもは見かけない女性の方と廊下ですれ違うことが多くなりました。その中でも1人、いつもエレガントな服装で歩き方も「しゃなりしゃなり」と少し目立つ女性がおられたのでした。今のコロナ禍ではマスク顔しか見れないのですが、風吹ジュン似の魅力的な女性なのです。

 その方も、私がこのフロアの責任者であると知って気を遣っているのか、愛想よく挨拶してくれるようになったのです。ここまで御膳立てがあればそのままにしておく私ではありません。あるとき2人きりであることを確認した後、名刺を渡し、「またいつかご飯でもどうですか?」と軽く声をかけたのです。もちろん名刺の裏には携帯番号を書き込み済みです。

 その日に連絡があると思っていたのですが、期待は裏切られ2週間ぐらい経ったでしょうか、もう私が諦めかけていたころ、廊下で彼女とすれ違いざまでした、彼女から「今日ご飯どうですか?」と声をかけられ、驚きと嬉しさで「是非お願いします」と反射的に返事をしていました。

 彼女が指定した店に行くと私が先着していたので、店の前で彼女を待っていたのです。すると彼女が少し小走りで店の方に向かっているのが見え、「なかなか可愛いじゃないか」と心の中で胸を躍らせていました。
 店に入って飲み物をオーダーしたのですが、なかなかテーブルまで届かないので、その間に私は早くも口説き始めていました。この後カラオケへ行く約束までしてしまっていたのでした。早業が冴えまくっていました。だって相手は風吹ジュンですから。

 やっとのことでビールが届いたので乾杯しようとお互いがマスクを外したそのときです。「え!別人?誰この人?この不細工な人? 彼女は何処へ?」と心の中で叫んでいました。スタイルの良い彼女だっただけにこの顔は想像できませんでした。私の歴代のワースト5には余裕でランクインするほどです。風吹ジュンのイメージはもう遠い過去のものとなりました。

 私はコロナ禍を恨みました。マスクさえしていなければ、今からの地獄の時間を過ごさなくてよかったのに…、しかもカラオケまで…。
 皆さんはマスク越しの顔に騙されず、素顔を確認してから女性を口説くことをお勧めします。別の意味でコロナを恨むようになってしまいます。これぞまさしくコロナ禍です!
 この後、彼女とどうなったかって?それはまた別の機会に…。

humikuma:
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